「経営リスク削減のためにも、定着率向上のためにも労務リスクを削減したいが、何から手をつければいいかわからない」、「働き方改革関連法、その他労働法の改正に対応できているか不安」という経営者・人事労務担当者の方はまずは「労務監査」で現状を可視化することを推奨いたします。
【クリニック・従業員数20名】副業兼業のルール違反に対する対応事例
現状の労務の課題
ある診療所(従業員数20名)で、副業兼業を許可されているスタッフが本業である診療所の勤務時間を勝手に早めて退勤する問題が発生しました。院長が診療中であったため、その事実に気がつかず、別のスタッフからの内部通報によってこの事態が明らかになりました。この状況は、勤務ルールの整備や運用が不十分であったことから生じたものです。
当事務所からのご提案内容
当事務所からは以下の具体的な対策をご提案いたしました。
副業兼業のルールを整備
副業兼業に関する明確な規定を作成し、許可の基準や取り消し条件を定める。また、年に一度は許可の更新を行い、ルール違反があった場合は即時取り消す方針とする。
面談と指導
問題のスタッフに対しては面談を行い、詳細な記録を残しつつ、文書による指導を行う。
内部通報の仕組みの導入
他のスタッフもルール違反を発見した際には、適切に通報できる内部通報制度を導入。
解決後の結果
ルールや規定を整備し、スタッフ全員に周知した結果、副業兼業によって本業の勤務時間に影響が出ることがなくなりました。また、内部通報の仕組みの導入により、従業員同士での規律維持が強化され、早退などのルール違反が見つかった際に迅速な対応ができる体制が整いました。
社労士事務所に相談し、専門的な視点から適切な助言を受けたことで、問題が短期間で収束し、トラブルを防ぐことができました。
本件のポイント
副業兼業ルールの制定
許可基準や違反時の対応策を盛り込んだ規定の整備。
徹底した規定運用と周知
スタッフ全員に規定を徹底的に周知し、その運用を確実に行ったこと。
内部通報制度の導入
他のスタッフも不正を発見次第、通報できる仕組みの構築。
社労士事務所への相談による早期解決
労務管理の専門家に相談することで、問題の早期発見と対応が可能となり、事態が拡大する前に解決できたこと。