「経営リスク削減のためにも、定着率向上のためにも労務リスクを削減したいが、何から手をつければいいかわからない」、「働き方改革関連法、その他労働法の改正に対応できているか不安」という経営者・人事労務担当者の方はまずは「労務監査」で現状を可視化することを推奨いたします。
【診療所5名】通勤手当の不正受給問題が発生した診療所の事例
課題(労務状況・相談時の状況)
ある診療所(従業員数5人)では、特定の従業員による業務上のミスが多発し、患者からの評判も悪化していました。他の従業員とのトラブルも絶えず、問題行動が目立つ状況だったため、診療所ではこの従業員の扱いに困っていました。その中で、この従業員が電車通勤と偽り、実際には配偶者に車で送迎してもらっていたことが疑われ、通勤手当の不正受給が問題となりました。
社労士事務所からのご提案内容
1. 冤罪にならないよう、事実確認を行うこと
2. 証拠があれば収集すること
3. 事実確認を行い自認した場合には自認書として残すこと
4. 事実であった場合は横領に当たるため懲戒処分を行うことが妥当
5. 懲戒処分を行う際は、弁明の機会の付与など必要な措置を行うこと
6. 就業規則に懲戒の該当条文があるか確認すること
7. すべて慎重に行うこと
解決後の結果
事実確認を行っている期間中、問題の従業員は急にメンタル不調を申し出て、自己都合で退職するという急展開を迎えました。
本件のポイント
– 就業規則に懲戒の条文が整備されていたこと
– 問題をうやむやにせず、事実確認を行ったこと
– 顧問社労士に即座に相談し、初動対応が正しく行えたこと
まとめ
このような労務管理の問題が発生した際には、速やかに事実確認を行い、適切な対応を取ることが重要です。顧問社労士等のサポートを活用し、問題を解決することで、職場の秩序と信頼を維持することができます。