「経営リスク削減のためにも、定着率向上のためにも労務リスクを削減したいが、何から手をつければいいかわからない」、「働き方改革関連法、その他労働法の改正に対応できているか不安」という経営者・人事労務担当者の方はまずは「労務監査」で現状を可視化することを推奨いたします。
就業規則を見直したい方へ
就業規則で会社を守り、企業経営に安心を
就業規則についてこのようなお悩みはございませんか?
・労働基準監督署から指導があり、就業規則を整備したい
・過去に労使トラブルがあり、予防するために就業規則を見直したい
・従業員が増えてきたので新しく就業規則を作りたい、もしくは見直したい
就業規則は、常時10人以上の従業員を雇用している企業は、作成や労働基準監督署への届出が義務付けられています。対象であるにも関わらず、就業規則の作成・届出に不備のある企業は、30万円以下の罰金が科せられる場合があります。
しかしながら、就業規則の内容を定期的に見直し、最新の時流や法改正に対応した就業規則に変更できていない企業も少なくありません。
会社の労働に関する決まりである就業規則は、定期的な見直しが求められます。
就業規則未作成・未点検によるリスク
企業の実態に即した就業規則がない場合は、様々なリスクに晒されている状態であると言えます。
問題社員に対して懲戒処分を行えない
業務怠慢やパワハラ・セクハラ、職場の風紀を乱す従業員がいたとしても、服務規律・懲戒処分とする根拠を定めておかなければ、懲戒処分を行うことはリスクがあります。仮に解雇したとしても、不当な解雇として逆に訴えられてしまう可能性があります。
欠勤・遅刻・早退などの不就労への対応が出来ない
欠勤・遅刻・早退などの不就労の間の賃金は、就業規則に必要な記載がなかったとしても支払う必要はありません。
しかし、現実的には不就労従業員への対応方法(不就労に対する制裁・不就労減額の計算根拠)を就業規則で明確にしておかないと、労使トラブルに繋がる場合があります。
助成金の申請が出来ない場合がある
助成金を申請するための申請書類の1つに就業規則が含まれることがあります。「就業規則を整備していなかったため申請出来なかった」ということがないようにしましょう。
法令違反となる場合がある
労働基準法をはじめとする、労務に関する法律は年々法改正があります。こうした変更に対応し、就業規則を変更することで、法令順守の確保や従業員からの信頼につながります。
中には意図しない形で法令違反となっている場合もあるので、定期的に見直すことをおすすめします。
中小企業に対応が迫られる、就業規則と最近の法改正とは?
労働条件明示ルールの変更
2024年4月に労働条件明示のルールが変更されます。特に無期転換ルールについてその対象となる従業員向けの就業規則を整備する必要が求められます。
詳細はこちらのコラムをご覧ください。
ハラスメント(パワハラ)
2020年6月(中小企業は2022年4月)、パワハラの防止措置を講じることが義務付けられました。これにより、企業はパワハラに対する対策や体制を整備し、その方針を従業員へ周知する必要が求められます。
就業規則においては、明確にハララスメントを禁止する規定を設けましょう。またハラスメント発生時の対処方法についても定めておくことをおすすめします。
時間外労働の上限規制
2020年4月から中小企業でも、休日労働を含まない時間外労働時間の上限は、原則として月45時間かつ年360時間となります。
この対応は36協定の変更が中心になりますが、就業規則でも明記しておくことがおすすめです。
同一労働同一賃金
2020年4月1日(中小企業は2021年4月1日 )から正社員や非正規雇用の従業員などの雇用条件に関わりなく、同一の業務内容は同一の賃金とすることが義務づけられました。
これにより、就業規則の見直しが必要です。基本給や手当、福利厚生や賞与など待遇面を中心に就業規則で不適切な点がないか見直しましょう。
有給休暇取得義務
2019年4月1日から、企業規模を問わず年次有給休暇の年5日取得が義務づけられました。これにより、修行規則の中でも、年次有給休暇の付与対象、付与日、付与日数等の事項の他、使用者による時季規程などの取り扱いまで変更する必要があります。
ここまで法改正と就業規則の変更についてまとめました。
そのほか、近年は
・副業に関する規定
・高齢者や外国人雇用に関する規定
・メンタルヘルスを抱える社員への対応に関する規定
など多様化する働き方に対応した就業規則の作成・変更が求められています。
就業規則の見直しが必要になる7つのチェックリスト
予期せぬトラブルに巻き込まれないために、貴社の就業規則が以下のようなケースに当てはまる場合はまずは一度当法人にご相談ください。
□法改正があったが就業規則は特に見直していない
□就業規則に記載されているルールと実際の労働環境にギャップがある
□労働基準監督署から是正勧告や指導を受けた
□従業員とのトラブルがあった際に就業規則がその解決に対応出来る内容になっていない
□助成金を受給するために就業規則への規定の追加や見直しが必要になった
□パート・アルバイトが増えてきたが、正社員用の就業規則しかない
□M&Aや事業承継、IPOなど、経営状況に大きな変化があった(または今後起きる予定)