「経営リスク削減のためにも、定着率向上のためにも労務リスクを削減したいが、何から手をつければいいかわからない」、「働き方改革関連法、その他労働法の改正に対応できているか不安」という経営者・人事労務担当者の方はまずは「労務監査」で現状を可視化することを推奨いたします。
2024年4月に中小企業の人事部門が注目すべきポイントを解説
栃木県・埼玉県を中心に、全国の企業の労務管理を支える社会保険労務士法人アミック人事サポートです。
2024年4月に中小企業の人事部門が直面する課題は多岐にわたります。
このコラムでは、具体的なデータと事例を交えながら、女性活躍推進、ハラスメント対策、保険料率の変更、労働契約の変更、在宅勤務のリスク管理、育児休業の取り扱いについて概要を解説します。
目次
女性活躍推進の新たな動向
厚生労働省の取り組み強化
厚生労働省は「雇用の分野における女性活躍推進に関する検討会」を設置し、女性活躍推進法に基づく行動計画の策定や、ハラスメント対策の強化に取り組んでいます 。
これは、女性の職場における活躍の場を広げ、性別による不平等を解消するためのものです。
企業への影響
常用労働者101人以上の企業は、女性活躍推進に向けた具体的な行動計画を策定し、公表する義務が令和元年の法改正により生じています。
また、ハラスメント対策として、セクシュアルハラスメントやパワーハラスメントだけでなく、妊娠や出産に関するハラスメント対策も重要視されます。
保険料率の見直しと企業への影響
2024年度に実施される保険料率の見直しは、中小企業の経営に大きな影響を及ぼします。
特に、協会けんぽによる健康保険料率と介護保険料率の変更が中心となります。
この変更は、労働者の手取り額だけでなく、企業の人件費にも直接的な影響を与えます。
保険料率の具体的な変更内容
健康保険料率は、各都道府県ごとに異なり、2024年3月分から新しい保険料率が適用されます。
例えば、佐賀県は前年度から引き下げられて10.42%となっているものの最も高い保険料率となり、一方で、新潟県では9.35%となり、最も低い保険料率となっています 。
介護保険料率についても、1.82%から1.60%へと引下げが行われます 。
都道府県単位の保険料率は協会けんぽのホームページからご確認ください。
企業への影響と対応
企業は、これらの変更に伴い、従業員への給与控除額の調整を行う必要があります。
賞与の支給がある場合も、新しい保険料率に基づく計算を行い、適切な控除を実施する必要があります。
このため、事前に人事・経理部門での対応計画を立て、スムーズな移行を図ることが重要です。
労働契約の変更とそのポイント
労働契約の変更は、企業が経営環境の変化や事業戦略の変更に対応する上で避けて通れない課題です。
特に、労働条件の変更には労働者の同意が必要であり、適切な手続きを踏むことが法的なトラブルを避けるためにも重要です。
合意形成の重要性
労働契約の内容、特に労働条件を変更する場合、労働者との合意が不可欠です。
変更を一方的に通知するのではなく、労働者との対話を通じて合意を形成するプロセスが求められます。
この際、変更の理由、内容、影響などを明確に説明し、労働者の理解と納得を得ることが重要です。
変更プロセスの実施
変更のプロセスには、労働者代表との協議、変更内容の書面による通知、合意書の作成などが含まれます。
特に、変更内容が労働者に不利益をもたらす場合、より慎重な対応が求められ、場合によっては補償や代替策の提供など、追加的な措置が必要になることもあります。
2024年4月から労働条件明示ルールが変更されます。こちらのコラムで解説していますので、ご確認ください。
在宅勤務のリスク管理
配線器具火災の増加
在宅勤務の普及に伴い、テーブルタップや延長コードなど配線器具に起因する火災事故が増加しています 。
これらの事故の背景には、在宅勤務による電子機器の利用増加があります。
安全対策の必要性
在宅勤務における安全対策を徹底する必要があります。
具体的には、配線の安全利用に関するガイドラインの作成や、従業員への安全教育の実施などが挙げられます。
育児休業制度の最適化
育児休業制度の最適化は、働く親の仕事と家庭の両立支援、特に女性労働者のキャリア継続を促進するための重要な施策です。
山形県が実施する保育士の育児休業取得と復帰を支援する新事業は、育児休業制度のモデルケースとして注目されています。
育児休業取得の支援
山形県の取り組みでは、育児休業を取得する保育士に代わって、代替保育士を配置する経費を補助することで、保育士が育児休業を取得しやすくする環境を整備しています 。
これにより、育児と仕事の両立が可能となり、保育士の離職を防ぎながら職場復帰を支援します。
企業の対応と展望
このような公的な支援制度を活用することで、従業員の育児休業取得を積極的に支援できます。
また、育児休業からのスムーズな職場復帰を促進するために、職場環境の整備、復帰後のフォローアップ、柔軟な勤務形態の提供など、企業側の取り組みも重要です。
これらの施策は、従業員のモチベーション維持と企業の人材確保にも寄与します。
まとめ
2024年4月は、中小企業の人事部門にとって多くの変化とチャンスがあります。
女性活躍推進、ハラスメント対策、保険料率の変更など、時代の変化に即した対応が求められています。これらのトピックを理解し、積極的な対応を通じて、社員が働きやすい環境の整備と企業の成長を目指していきましょう。
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※本文章および画像はAIを使用して作成しています